足跡を辿って。「友人の死」その3



私は奥さんに、この墓地の上の山に上がれますか?。

ご主人は、この上にいますよと、伝えたのですが、

車で上がる道は有りますますが、ふだんは鎖で鍵がかかっていて、
関西電力の人しか入る事しか出来ないと、奥さんはその気にならない。

「私自身も、強く言わなかったが。」

ひとまず後日として、その日は終わる事にした。

それから五日後の事でした、

関西電力の人が、電柱の点検に登られて彼を見つけた。
「やっぱり。」、、、、、、、
彼が、亡くなっていた場所から、

南の方向を見た景色が私の目の前に映った景色だった。

彼は、睡眠薬を大量に飲み死んでいた。

「 車の中の自殺。」、、、、、、

服装は白いカッターシャツ、下は茶色のズボン、
日差しがきついと、黒い服は日焼けをしないが、
白い服の下の肌は日に焼けて、ズルズルで火ぶくれが酷くて、
彼の身体は見る影もないくらい、
腐乱して物凄く匂う、、、、、臭い耐えられないくらい臭い、、、、、

私達は、警察が検死の為に遺体を持って帰っていたので、
遺体を引き取りに行ったのだが、
警察中が物凄い匂いで、その時は。、、本気で警察の仕事は、、、、
大変だな――と、思った。

それから遺体を葬儀場に運び、翌日の葬儀となった。

私達全員が、彼の腐乱した匂いが身体に沁みこんで、
十日間、匂いが取れなかったのを思い出す。

葬儀が終わり、火葬場に行き炉の中に棺を納めた時、
炉の横に、寂しそうな顔をした彼が立っているのが見えた。

私は彼が病気の事や、家族の事や、色々な事を悩んで選んだ死だったが、
自殺と、云った死は絶対に浮かばれる事がなく、、、、。
成仏が出来なくて苦しみだけが、延々と続く事となるが。

彼に成仏してほしいと、手を合わせて深く冥福を祈った。、、、、、、

どんなに辛い事が有ってもこの世に生まれて来たのだから、
自分の与えられた試練と思い、、、、、、自分で命を絶つ事も無く、
天命を尽くしてほしい。、、、、、

絶対に自分の命を絶たないことです。、、、、

絶つと苦しみだけが延々と残る。、、、、

{子々孫々まで因縁が残る。}

合掌